骨粗しょう症と歯周病の関連性
2015年4月1日
以前の記事「歯周病を悪化させる要因」のところで少し触れましたが、骨粗しょう症は歯周病を悪化させる要因の一つとして知られています。
骨粗しょう症とは、骨の形成と吸収のバランスが崩れることにより骨の量が減少して骨がスカスカになる病気ですが、これは全身の骨において起こります。
ですから当然口の中の骨の量も少なくなります。歯周病によって骨が溶かされますが、骨がスカスカであればいとも簡単に溶けてしまいます。ということで、骨粗しょう症の人は歯周病にかかりやすく、また重症化しやすいのです。
しかも骨粗しょう症の治療薬ビスフォスフォネートは顎骨壊死を発症する危険性があると言われており、抜歯などの外科処置によっては顎骨壊死などの危険性が増大する可能性が指摘されています。
歯周病は歯を失う最も大きな原因となっていますので、これは非常に大きな問題です。
歯周病と骨粗しょう症に共通して言えるのは、どちらも静かに進行し、なかなか自分で気づかないことです。
日本では厚生労働省によると、高齢女性を中心に増加傾向が見られ、自覚症状のない人を含めると約1100万人にものぼると言われています。
また患者の8割は女性で、ホルモンの分泌バランスが変化する更年期以降の女性に多いと言われており、60代女性の3割、70代女性では半分の人がかかっていると言われています。
このように歯の健康と全身の健康は密接に関わっています。バランスの良い食事を心がけることが歯の健康を守ることにもつながります。
当医院ではお口の健康をトータルでサポートさせていただいております。
一壺歯科医院
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