妊娠性歯肉炎
2015年1月11日
女性は妊娠すると歯ぐきの炎症がぐんと起こりやすくなります。
このように妊娠期におこる歯肉炎のことを妊娠性歯肉炎とよびます。
それではなぜ妊娠中は歯肉炎が起こりやすくなるのでしょうか。
その原因としては
1.女性ホルモンの急増
2.唾液の性状の変化
3.免疫力の低下
4.歯を磨きづらくなる
5.ちょこちょこ食べが多くなる
などが挙げられます。
妊娠中には女性ホルモンが急激に増加します。そうするとそのホルモンを好むある種の歯周病原菌が増えることにより歯周病が悪化しやすいと言われています。また、同じくホルモンの変化により、血管の透過性が高まり唾液がネバネバと濃くなることが分かっています。そうすると唾液による自浄作用が落ちて歯垢が溜まりやすくなってしまいます。
3の免疫力低下について、妊娠中は赤ちゃんを異物とみなさないようにするために免疫力が落ちると言われていますが、それによって歯周病も悪化しやすくなります。
4、5に関してはつわりが原因で起こる事項です。まずはつわりにより、口の中に物を入れたり、または歯磨き剤の刺激で嘔吐が起こりやすく歯磨きがおろそかになります。また、一度にたくさん食べられないので、どうしても小分けにちょこちょこ食べるようになりますので、それにより歯垢が溜まりがちになってしまいます。
もちろん、これらのことは出産すれば自然となくなっていきますが、注意したいのは歯周病による低体重児出産や早産の危険性です。妊娠中はそうでない時よりもより一層のお口のケアが必要となってきます。
妊娠中も歯科検診は可能です。
どうぞお気軽にご相談ください。
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