根の治療では治りきらない場合 ~歯根端切除術~
2014年12月27日
前回の記事で、根の治療で治りきらない場合に行う外科処置についてお話ししましたが、今回はその中の「歯根端切除術」について詳しく解説していきたいと思います。
歯根端切除術とは根の先に膿の袋があったりなどの問題がある場合、病巣を含む根の先端を切除する手術です。
<適応症>
1.根の先端に歯根嚢胞などの病変があり、根管治療だけでは治る見込みがない場合
2.根っこが曲がっていたり、根っこの管が狭窄(非常に細くなっている状態)していて器具が到達せず、感染部分を取り除けない場合
3.過去に根管治療済みの歯で、太い土台が入っていたり歯が薄くなっているケースで土台を外すと歯が割れたりする恐れがある場合
4.過去に根管治療済みの歯で根の中に詰めてある薬が外へはみ出していて除去出来ない場合
※急性炎症がある場合や、奥歯で根の先端が骨の表面から遠い位置にあるケースでは出来ない場合があります。
<治療の流れ>
1.麻酔をし、歯ぐきを切り開きます。
2.根っこの先端を機械で切断し、根の周囲に存在する病変とともに摘出します。
3.根を切断した部分を材料で封鎖します。
4.歯ぐきを戻し、縫合します。
◎マイクロスコープを使用してこの手術を行う場合、肉眼では見えない細部まで良く見える為、精度の高い治療が可能です。傷口を最小限に出来るメリットもあり、治りも早いといわれています。
歯根端切除術の成功率は、以前では60%前後と言われていましたが、マイクロスコープ下での場合は90%程度の成功率があるともいわれています。
当医院ではマイクロスコープを使った治療を行い、確実・丁寧な治療を心がけております。
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