根尖病巣の原因は根っこの内部にある
2014年12月12日
根っこの先に膿がたまる病変を根尖病巣と呼びますが、急性根尖性歯周炎の場合は強い痛みを出したり、根の先の膿が歯ぐきの方まで来て大きく歯茎が腫れたりします。この場合、膿の内圧が高まっている為に強い症状を出しているので、一刻も早く膿の逃げ出す通路を作る必要があります。
方法としては二通りあり、まずは「根っこの管から逃げ道を作る」方法で、中に以前根の治療をした時のお薬が残っているならば、それを取り除くことによって膿がそこから排出されます。
ただ、急性の根尖性歯周炎は歯の痛みの中でも特に強い痛みを出すことで知られ、少し触れただけでも強烈な痛みを出すことが多く、根の中からアクセスしようとしても痛くて患者さんにとって非常に辛い治療になることが多いです。
その場合は「腫れた歯ぐきを切開」して一気に大量の膿を出す方法を取って高まっている圧を解放した方がすぐに楽になる場合があります。
この方法であれば早期に痛みが引くことが多いので、患者さんの中には「もう治った」と認識されてしまう方がいらっしゃいますが、根の先に溜まった膿の原因は歯の内部にある為、放っておくとまた同じことを繰り返すだけになってしまいます。
このようなことを避ける為に、根の中のばい菌を徹底的に取り除く必要がありますが、概して根の治療は期間がかかります。丁寧にやろうとすればするほどかかるものです。
当院では、これまで手探りで行うしかなかった見えない根の中の治療もマイクロスコープを使って明視下で徹底的に行っております。また、ラバーダム法を使い、歯の治療を隔離して行うことにより感染予防に努めております。
http://www.icco-d.com/0515konkanchiryou/