急性歯髄炎で麻酔が効きにくい場合
2014年12月12日
歯の虫歯が進んで神経に達してしまった場合、一般的に強い痛みを出します。これは急性歯髄炎を起こしている状態であり、一刻も早く神経を取って痛みを鎮めたいところです。
ところが、このように強い痛みを起こしている場合に限って麻酔が効きにくいことがよくあります。しかも痛みがひどいほど、また長く続いているほど余計に効きづらい傾向があります。
それは次の理由によります。
1.炎症が起こっている組織は酸性に傾くが、麻酔は酸性の環境では効果を発揮しにくい
2.炎症が強い部位は血流が豊富になる為、麻酔をしても血流に乗ってすぐに流されてしまい、麻酔が非常にきれやすい
どんなに麻酔を足したり、麻酔を打つ位置を変えたり、麻酔方法を変えても麻酔が効きにくい場合があります。
そんな時はどうするかといいますと、
1.歯に薬を詰める
2.炎症を抑える薬を飲む
これらの方法で強い炎症が引くのを待ってから次回来院時にあらためて麻酔をし、神経を取る治療を行うか、歯の神経に直接麻酔を打って治療を続けるか・・ということになりますが、神経に麻酔を直接打つという方法はかなりの痛みを伴いますので患者様のご要望をよく確認したうえで慎重にやらなければなりません。
一番いい方法は、そこまで痛くなるまで放っておかず、早期発見・早期治療を行うことです。そのためには定期的に検診を受けることをお勧めします。
当院では3カ月に一度の検診をお勧めしています。
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