重度歯周病の場合の治療法について
2014年10月28日
現在、30歳以上の日本人の80%が歯周病である、という事を、耳にした事のある方も多いのではないでしょうか?
また、30歳以上の日本人が歯を失う原因の1位も、歯周病であると言われております。
実際、重度の歯周病になってしまうと、歯を支えている骨がどんどん溶けていってしまいますので、歯も一本だけではなくて複数本、まとめて抜けて行ってしまう場合も多く、非常に怖い病気と言えます。
歯周病は自覚症状のない病気ですので、重度になって初めて慌てて歯科医院に飛び込んでくるのですが、その時にはもう手遅れで、抜歯宣告をされてしまうケースも少なくありません。
そうならないよう、早い段階で歯科医院を受診されることをおススメしますが、もし歯周病が進行してしまった場合でも、歯周外科手術によって歯茎や骨を回復させ、歯を残すことが可能になりました。
今回は、その歯周外科治療について詳しく紹介していきます。
歯周外科治療には、大きく分けて以下の3つがあります。
1、歯周ポケット掻爬術
2、歯肉剥離掻爬手術(フラップ手術)
3、歯肉歯槽骨整形手術
本日は、上記の1についてご紹介していきます。
歯周ポケット掻爬(そうは)術は、歯周外科治療の分野ではありますが、歯肉の切開などの手術を伴うものではなく、スケーラーと呼ばれる、歯石を除去するために用いられる歯科用器具を用いて行います。
また、適応症例も、上記の2,3よりも比較的軽度の”中度歯周病”の患者様に対して行われるか、 重度の歯周病で上記2,3の外科処置を必要としている患者様に対して、歯肉の炎症を抑える目的で行われたりします。
具体的には、歯肉に麻酔をし、 歯根の表層に付着した汚れや、歯周ポケット内壁の汚れをスケーラーという器具を使って丁寧に取り除いて行きます。
そもそも、歯周ポケットが出来る原因は、歯茎に細菌が溜り腫れてしまう事が原因ですので、その細菌を取り除き、歯根面と歯茎を清潔にしてあげることで、歯根面と歯茎が再び付着し、汚れが溜まりにくい環境を作ることが出来るのです。
しかし、もし上記の歯周ポケット掻爬術を行っても改善しない場合は、2、の歯肉剥離掻爬手術(フラップ手術)を行う必要が出てきます。
歯肉剥離掻爬手術(フラップ手術)に関しては、次回のブログでご紹介していきます。
当院では、患者さま一人一人に合わせた最適な治療を提供できるよう、さまざまな治療メニューをご用意しております。
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