再治療を防ぐ ~ラバーダムについて~
2014年9月26日
患者様の中には、ラバーダムという言葉を知らない、または言葉は知っているけれども実際にラバーダムを使用した治療を受けたことが無いという方も多いのではないでしょうか?
ラバーダムとは、根管治療などを行う際に歯にかけるゴムのシートのようなもので、根管内に細菌が侵入したり、治療の際に使う薬液から粘膜を保護したりするのに使用します。
一般的には馴染みが無いかもしれませんが、歯科医師であれば誰でもその必要性、有効性を理解しているはずです。
特に根管治療においては、ラバーダムを使用する場合としない場合では治療の成功率に大きな差が出てきます。
具体的には、
ラバーダムを使用した場合 : 約90%(初回治療時)
ラバーダムを使用しない場合: 約50%以下(初回治療時)
と、圧倒的に使用した場合の成功率が高くなります。
では、なぜ一般的にラバーダムが使われてないのでしょうか?
それは、日本の保険医療制度の問題が大きいと思います。
日本の保険医療制度では、根管治療における保険点数が低く設定されているため、歯科医院の経営を成り立たせるためには、よりスピーディーに治療をこなさなければいけません。
また、平成20年の保険改正により、ラバーダムの保険点数自体が廃止され、実質無料となってしまったため、歯科医院側からすると、ラバーダムを使っても使わなくても、入ってくるお金は一緒という事になりました。
過当競争がますます厳しくなっていると言われている歯科医院経営において、時間や材料を節約しなくては成り立たない状態になっているも事実です。
それゆえ、本来、患者様のためには使うべきという事が解っていながら、出来ていない歯科医院も多いのではないでしょうか。
非常に残念なことだと思います。
このような中、患者様も、医院選定を含め、自分の歯は自分で守らなければいけないという事をしっかりと自覚する必要があるのではないかと思います。
治療を受けられる際は、事前にホームページ等でしっかりと情報を調べた上で、信頼できる歯科医師にご相談されることをおススメいたします。
当院では、患者様にとって理想の歯科医院であるよう、常に患者様主体の治療を行っております。
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