ホームデンティストを決める条件とは2
2017年5月22日
外科医は手術が終わると、後は患者さんの生命力や自然治癒能力に結果をゆだねられますが、歯科医の場合は、医科でいうところの義足や義眼などに相当するクラウンブリッジ、あるいは入れ歯といった歯科補綴物を装着して、限りなく100%に近い機能回復を目指さなくてはならないわけです。
この補綴物による機能回復は、具合が良くなるまで根気強く患者さんを診て、内科医が薬を処方するように、歯科医は補綴物を調整し、内科医が患さんを励まして自然治癒力を向上させるように、歯科医は患者さんとのコミュニケーションの中から信頼関係を築き上げ、補綴物を使いこなせるように生体適応性を向上させるという作業を行っているように思うのです。
実際に人間の適応能力というのはとても優れていて、虫歯になればすぐにそこを避けるようにしてものを噛むことぐらいの芸当は難なくこなしてしまいます。ところが歯科治療となると、治療部位は元通りの機能を発揮するのが当然と考えているため、治療終了当初は意識が治療部位に集中して、結果的にはアラ探し的発想で短絡的にダメだと結論づけることも多いのではないかち思います。
あと少しだけ、協力的で前進的発想になれば、もっといろいろな解決方法があったかもしれません。