歯周病は歯を失う最大の原因
2016年9月2日
日本人の平均寿命は女性86歳、男性79歳と、世界最高水準を維持しています。一方で、歯の寿命はというと、早い人は30代半ば頃から残存歯数が減り始め、80歳を超えると残存歯数は9本以下になってしまいます。通常、永久歯が生え揃ったときには、上下合わせて28本の歯を持っていますから、80歳上では実に3分の2以上の歯を失っているということです。
高齢になるほど残存歯数が減るということは、歯が抜けるのは老化現象の1つなのでしょうか?
実は、歯を失う原因の大半は「むし歯」と「歯周病」です。従来、日本人はむし歯で歯を失うことが多かったのですが、ライフスタイルの変化や高齢化に伴い、近年は歯周病で歯を失う人が増えてきました。特に高齢になるほど、歯周病で歯を失う比率が高くなっています。
わが国では、成人の8割以上が歯周病にかかっているといわれています。歯周病は、回復の余地のある初期段階の「歯肉炎」から、回復が困難な「歯周炎」へと進行する病気です。なかでも、歯周炎へと移行している人の割合を見ると、45歳以上の人の3割以上にのぼります。
歯周病の多くは、はっきりした症状のないままに進行し、数年かけて歯を失うレベルにまで悪化します。歯が抜けるのは老化現象ではありません。つまり、歯周炎に移行する40歳代前から歯周病の予防・治療を徹底すれば自分の歯を失わずにすむといえます。
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