歯周病が全身におよぼす影響
2014年12月5日
これまで歯周病は、口の中だけの病気で歯を失う原因となるものという認識しかありませんでした。
ですが歯周病があると血管のなかに歯周病原菌が入り込み、全身を巡ることによって様々な病気や影響をひきおこすことが分かっています。
①心臓病(感染性心内膜炎、狭心症、心筋梗塞など)
歯周病原菌の産生する炎症性物質が血流を介して心臓血管に影響を及ぼすと考えられています。
②脳卒中
歯周病原菌の刺激により、動脈硬化を誘導する物質が出てきて、その沈着物が血管を詰まらせることにより
起こるといわれてます。歯周病があると健康な人に比べて2.8倍脳梗塞になりやすいという報告があります。
③糖尿病
歯周病は糖尿病の合併症の一つに数えられています。最近、歯周病になると糖尿病が悪化しやすいことも分かってきました。これは歯周病原菌の産生する内毒素が血糖値を下げるインスリンの働きを邪魔することによります。つまり、歯周病と糖尿病はお互いに悪影響を及ぼしているということです。
④誤嚥性肺炎
食べ物や異物を誤って気管や肺の方に飲み込んでしまうことによって、歯周病原菌が肺炎を引き起こすものです。高齢などで、反射機能の落ちた場合によく見られます。
⑤低体重児出産・早産
妊娠中の方が歯周病にかかっていると、歯周病原菌が血管を巡って胎盤を通して胎児に影響することにより低体重児出産や早産の原因になると言われています。
⑥肥満・メタボリックシンドローム
詳しい理由は明らかにされていませんが、歯周病原菌由来の毒素がインスリンの働きを阻害し血糖値が上がることによると言われています。
お口の健康は全身の健康につながります。
当医院では皆様のお口の健康を守るお手伝いをさせていただいています。
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