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歯周病は歯の問題だけでは済まない

2016年8月5日

歯周病と糖尿病の関係は以前から指摘されていましたが、最近さまざまな研究から、そのメカニズムが少しずつ明らかになってきました。
糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが悪くなり、血糖値が異常に高くなる病気です。血糖値が高い状態が長く続くと、血管に負担がかかり、全身のあちこちの血管が障害されます。結果、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害などのさまざまな合併症をもたらします。
高血糖による血管障害は、歯肉にも起こります。血流が悪くなるため、歯周組織は酸素や栄養不足に陥り、歯周病菌が繁殖しやすい環境になります。また、糖尿病になると全身の免疫力が低下するので、歯周病菌と十分に闘うことはできません。さらに、唾液の分泌が低下し、口が渇きやすくなります。唾液には細菌の増殖を抑える作用があり、唾液の分泌が低下すると歯周病菌はますます活発になります。
以上のように、糖尿病は歯周病を悪化させる危険因子である一方で、最近は歯周病が糖尿病悪化の危険因子になりうるという逆の作用もわかってきました。歯周病による炎症が長期化すると、炎症の過程でつくられるサイトカインが増え、活性が増していきます。このサイトカインには、血糖をコントロールするインスリンの働きを阻害する作用があり、糖尿病に歯周病を併発していると、さらに血糖をコントロールできなくなり、糖尿病の治療を妨げたり、悪化させたりしてしまうのです。
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やがて骨が溶けて、歯は抜け落ちる(歯周病の終末)

2016年8月3日

それでは、歯周炎の症状と経過について、さらにくわしく見ていきましょう。
歯周炎になると、歯肉全体が赤く腫れ、ブラッシングをすると出血することが多くなります。また、起床時の口の中のネバつきが強くなり、口臭がすることもあります。ただ、初期のうちは歯肉炎同様に、症状は軽度、あるいはほとんど症状を自覚しないままに経過することもあります。
しかし、炎症が進んで中期になると、硬いもの噛んだだけで歯に違和感を感じたり、腫れたところから膿を排出するようになり、膿のため口臭も出てきます。また、歯肉がやせて下がってくるため、歯が長くなったように見えます。さらに、歯根膜や歯槽骨の破壊も始まっているため、歯のぐらつきも見られるようになります。
それでもなお歯周炎を放置していると、常に膿が出て、ひどい口臭に悩まされるようになります。歯はグラグラになり、噛み合わせるとひどく痛むこともあります。ここまで炎症が重症化すると、歯槽骨が溶けて、歯が抜けるのは時間の問題です。
健康な状態の歯槽骨では、破骨細胞による破壊と増骨細胞による新生が繰り返されており、古い骨から新しい骨へと置き換わっています。しかし、歯周炎による炎症が長期化すると、両者のバランスが崩れます。炎症の過程でつくられるサイトカインの影響で、破骨細胞が優勢になり、骨はどんどん破壊され続けるのです。やがて歯槽骨は溶けてなくなり、支えを失った歯は抜け落ちてしまいます。
歯周炎の終末は歯を失うことですが、実は歯周病は歯だけでなく、全身にも悪影響を及ぼすのです。
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歯周病菌VS免疫システム

2016年8月1日

歯周病菌の感染によって炎症が起こる仕組みを、もう少しくわしく解説しましょう。
歯周病菌が口腔内に繁殖すると、これを排除するため「免疫」という機能が働きます。免疫とは、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物から体を守るシステムのことで、免疫システムが働く過程で現われる反応を「免疫反応」といいます。歯周病などに見られる炎症は免疫反応の一つであり、炎症が起こるのは、実は免疫システムが機能している証しでもあるのです。
では、炎症はどのようにして起こるのでしょうか。
歯周病菌が歯肉などに侵入してくると、まずは白血球の一つである好中球とマクロファージが出動し、歯周病菌を排除するために戦います。歯肉炎の段階ならば、細菌の数も少なく、好中球とマクロファージの力で細菌を排除することができます。
しかし戦い(炎症)が長引き、歯周炎へと進行すると、敵は嫌気性菌という強敵となり、細菌の数も増すため、好中球やマクロファージの手には負えなくなります。そこで、今度は白血球の中のリンパ球という細胞が戦闘に加わるようになります。この戦闘で強力な武器として働くのが、サイトカインという物質です。
リンパ球によって作られたサイトカインは、強力に炎症を抑え込もうとします。しかし、重症化した歯周炎では、次から次へとサイトカインがつくられ、結果、サイトカインの活性があまりに強すぎると、敵である細菌だけでなく自分の組織をも傷つけることになるのです。
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