2014年11月5日
今回は、前回のブログでご紹介しました”歯周組織再生療法”について、詳しくご紹介させて頂きます。
歯周組織再生療法と一言で言っても、いくつかの方法がありますが、中でも、GTR法(組織誘導再生法)とエムドゲインという治療法が一般的に使われている治療法です。
今回は、そのうちのGTR法(組織誘導再生法)についてご紹介していきます。
GTR法とは・・・
歯茎を切って開いたところに、「メンブレン」という膜を置き、失った組織の自然再生を待つ方法です。
何故、歯槽骨が自然再生するためにこの「メンブレン」という膜を設置しなければいけないかというと、歯槽骨が再生する速度よりも歯肉が再生する速度の方が速いため、この膜を設置しなければ、歯肉が本来歯槽骨が再生されるスペースを塞いでしまい、歯槽骨が再生出来なくなってしまうためです。
この方法で用いるメンブレンは、主に患者様自身の血液から生成する方法を行っており、感染の危険性が極めて低い状態で骨の再生を期待することができますが、膜を設置する手間がかかりますし、膜が露出すると失敗することもあります。
また、 適応となる症状は、一般的には中等度に進行している場合で、あまりにも重度に進行してしまった場所に行うことはできません。
この治療法に適応する症状をきちんと選ばないと、失敗する可能性が高くなってしまいますので、綿密に診断を行った上で治療を開始する必要があります。
当院では、綿密な診断の上、患者さま一人一人に合わせた最適な治療を提供できるよう、さまざまな治療メニューをご用意しております。
お悩みの事があれば一度、ご相談にいらしてください。
http://www.icco-d.com/0504concept/
2014年11月3日
前回、前々回のブログで、
1、歯周ポケット掻爬術
2、歯肉剥離掻爬手術(フラップ手術)
についてご紹介させて頂きましたので、今回は、
3、歯肉歯槽骨整形手術
についてご紹介させて頂きます。
歯肉歯槽骨整形手術は主に、歯肉整形術と歯槽骨整形術に大別され、骨が痩せてしまっているなどの重度の場合は、歯周組織再生療法と併せて行われます。
●歯肉整形術とは・・・
歯茎が炎症を起こして腫れあがってしまった場合に行われる手術です。
不要な歯茎を切除し、歯と歯茎の間に食べカスやプラークが停滞しにくい環境を作ります。
またその他、薬剤などで増大してしまった歯肉の切除などと言った審美性の回復を目的として行う場合もあります。
比較的簡単な手術で、数分~数十分で手術は終わりますが、注意点としては、歯茎を切除しすぎてしまった場合、歯根が露出して知覚過敏や根面カリエスになってしまう可能性もありますので、事前の十分な診査、診断が必要です。
●歯槽骨整形術とは・・・
歯周病菌によって骨が破壊され、骨がデコボコになったり穴があいてたりといった、異常な形態になってしまった場合に行われる手術です。
前回のブログでも少し紹介させて頂きましたが、主に歯肉剥離掻爬手術(フラップ手術)と同時に行われます。
歯槽骨の表面がデコボコのままだと、歯肉もデコボコになって形成されてしまうため、隙間に汚れが溜まりやすくなったり、メインテナンスの際に十分に汚れを落とせない部分が出来てしまいます。
そうすると歯周病が再発するリスクが高まってしまうために、この歯槽骨整形術によって歯槽骨のデコボコを滑らかな状態にしてあげるのです。
上記の治療法で回復する場合もありますが、歯周病が進行しており、骨が痩せてしまっている場合や、歯を支える骨が足りない場合には、歯周組織再生療法を併用し、歯周組織の回復も同時に行うケースもあります。
次回は、歯周組織再生療法についてご紹介していきます。
当院のHPはこちら
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