歯原性菌血症
2015年1月18日
菌血症とは、細菌が傷口から血管に入り込み、本来無菌の血液中に細菌が認められる状態をいいます。
産科、泌尿器科、耳鼻科、歯科などで治療すると菌血症が生じますが、歯科に関連したものを歯原性菌血症と呼びます。
歯科の治療では、抜歯や歯周外科などの外科的処置だけでなく歯石を除去したり、クリーニングなどでも歯原性菌血症になることがあります。
でも、歯科治療は一時的なものですので、決して怖いことはありません。
抗生物質を事前に服用したりする必要はなく、健康な人であれば大丈夫です。
治療による菌血症より注意しなければならないのは、発症頻度が圧倒的に高い日常生活から生じる歯原性菌血症です。
むし歯や歯周病を放置して、お口の中が不潔になると細菌の数が増え、細菌が血管に入り込むチャンスが増し、歯磨きや咀嚼でも歯原性菌血症になる可能性が出てきます。
今日ではアルツハイマー型認知症、関節リュウマチに代表される自己免疫疾患、また、臓器の老化に歯原性菌血症が関わっていることが解ってきました。
生活習慣病とも言える歯原性菌血症の予防は、むし歯や歯周病を早期に治療して、日常の歯磨きと歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアが基本となります。
名古屋 中区 栄 一壺歯科医院