根管内洗浄
2013年3月15日
歯内療法をおこなう根管は非常に複雑な形態をしているため、根管治療では根管内洗浄も重要な処置となります。
根管治療ではリーマー、ファイルなどを使用して機械的に根管の壁を削り取り細菌を除去するのですが、リーマー、ファイルですべての根管の壁に触れることはできません。そのため、機械的な清掃だけでは細菌が約50%に減らすことしかできません。
機械的な清掃と次亜塩素酸ナトリウム、EDTAの化学洗浄を併用することにより細菌は約40%に減少し、さらに水酸化カルシウムの貼薬も行うと約10%に減少させることができます。でも、無菌化することはできません。
このように完全に根管内の細菌を除去、洗浄して無菌化することは不可能ですが、どうしても根管内に残ってしまう細菌は、洗浄後に充填する根管充填材を緊密に詰めることで栄養分の供給を断ち、増殖をおさえ、活動しないよう根管内に閉じ込める(entomb)必要があります。