根尖孔外感染
2013年3月18日
根尖孔外感染(extra radicular infection)という言葉はあまり耳にしませんが臨床では、これが疑われる症例に遭遇することがあります。
根管内の感染が歯根の外側に広がった状態を言いますが、感染が細菌の塊であるバイオフィルムを形成していることがあります。
バイオフィルムはプラークの様に白っぽく見られますが、長期間放置しておくと血液を取り込んで歯石のように黒っぽくなっています。
根管の外では生体の免疫反応があるのですが、それに耐えて生き続けるとは厄介なことです。根尖孔外感染がある場合は根管治療だけでは治らないため、難治性と判断されることもあります。
治療する場合は通常の根管治療を行い、更に外科的に感染部分を除去することになります。除去するのは感染した歯根は勿論ですが、ガッタパーチャなど感染が疑われる根管外にある残留物も取り除くことになります。
外科処置は嫌な事です。是非とも避けたいものです。そのためには出来るだけ早期に根管治療を行い、感染を広げないようにしてください。