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2012年5月16日

マイクロスコープ

マイクロスコープマイクロスコープとは、歯を強拡大してみることの出来る実体顕微鏡のことで、医科の分野では、1920年代から使用され始め、耳鼻咽喉科、眼科、脳神経外科、血管外科、整形外科等の分野で使用されています。歯科の分野では、歴史は浅く1990年代に入ってから主に根管治療の領域において用いられるようになりました。現在では歯周外科、修復、補綴処置等で使用され、Minimal Intervention(健全歯質を可及的に残そうとする考え方)にも貢献しています。

マイクロスコープを使用することにより暗くて狭い環境にある歯を"光"と"拡大"により見ることができ、より高度で正確な診断、治療が可能です。

マイクロスコープ

以前、根管治療では根管内を見ることができないため、歯根破折の診査、根管口の探索、根管内異物除去、穿孔処置などは指先の感覚や経験に頼る事が多かったのですが、マイクロスコープを使用することで根管内を見て診査や治療ができるため正確な診療が可能となります。

また、マイクロスコープは歯石やプラーク、セメントの取り残しのチェックや修復物の適合状態のチェックにも威力を発揮します。

ルーペ(テレスコープ)

ルーペルーペとは歯を拡大してみる虫メガネのような歯科用拡大鏡で、倍率は大体2.0~3.5倍で使用されています。
倍率が低いため視野がマイクロスコープより広くなり、バランスを見ながら治療するのにむいていて、歯科の治療全般に使用します。

マイクロスコープとルーペの併用

マイクロスコープとルーペ当院では、Carl Zeiss社製マイクロスコープとSurgiTel社製ルーペを状況に応じて使用し正確な診断と治療を行っています。

2012年5月15日

私の顕微鏡遍歴

マイクロスコープ私は、歯科診療は直視(目で確認しながら診療を行う)が基本だ、との思いから開業時よりNikon社製の10倍の実態顕微鏡を使用してきました。
この実態顕微鏡で印象採得時には印象が不明瞭になっていないか、印象に気泡が入っていないかを精査し、印象に不備が見つかると患者さんにご無理を言って再印象をお願いしました。補綴物が出来上がってくると実態顕微鏡で適合状態をチェック、不適合な部分が見つかると修正、修正が困難な場合は歯科技工士に再製をお願いします。これにより質の高い補綴治療をご提供できたと確信しています。
この実態顕微鏡は今も診療室で現役として活躍しています。

その後更に診療の質を上げるためにルーペを使用するようになりました。初代はSurgiTel社製で3倍のルーペ。実態顕微鏡に比べれば低倍率ですが診療全般に威力を発揮してくれました。裸眼で見ると同じ様でもルーペを介して見ると違いがわかります。微妙な調整、修正が可能となりました。
ルーペになれてくると更に明瞭に見たくなりCarl Zeiss社製ルーペに変更。同じ倍率にもかかわらず非常に明るく見え、また少し大きく見えるように感じ驚きました。しかしこのCarl Zeiss社製ルーペは、重いため首に負担がかかり診療が終わる頃には首が痛くなります。これはいけないと三代目にSurgiTel社製の軽いタイプのルーペを導入し現在も愛用しています。

私の顕微鏡遍歴道具に完璧なものはないと思いますがルーペもそのようです。ルーペは倍率が固定されているため更に詳しく見たい時には倍率の高い別のルーペに変えなければなりません。それでは非常に使い勝手が悪くなります。また、細い管の中を見ようとするとたとえルーペにライトを付けても暗くて中を見ることができません。これらの問題を解決するためにCarl Zeiss社製のマイクロスコープOPMI picoを導入しました。倍率は3.4x/ 5.1x/ 8.2x/ 13.6x/ 21.3xに変えることが出来、ハロゲンライトが見たい所を常に照らし、細い管の中も明るく照らしてくれます。

このマイクロスコープが最も威力を発揮するのは根管治療の分野ではないでしょうか。
また、歯周外科手術や補綴など多くの分野でも高倍率での直視が可能になり、さらに質の高い治療をみなさまにご提供できるものと確信しています。


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