2011年9月 8日 « トップへ » 2011年9月14日
2011年9月13日
インプラントを考える前に―歯牙移植と接着治療
何らかの理由により抜歯をする場合、抜歯後の処置を考えなくてはなりません。
通常、ブリッジや義歯、あるいはインプラントなどを用いますが、当院では歯牙移植と接着治療という選択肢もご用意しています。
接着治療
歯がなくなる原因の多くはむし歯と歯周病ですが、歯の破折も見逃せない原因の1つにあげられます。破折には歯冠部の破折と歯根部の破折があります。
歯冠部の破折は外傷など外部からの強い衝撃により横に生じることが多く、歯根部の破折は根管治療をおこなった歯によくみられ、縦に破折することが多くなります。
今まで縦に生じた歯根部の破折は抜歯されてきましたが、スーパーボンドC&B(接着性レジン)が開発されたことにより一部の破折歯の保存が可能となりました。
歯が破折していて頬側から膿が出ています。
噛むと痛く食事ができません。
レントゲンでは歯根の周りに黒い影がみられます。
歯根が縦に破折しているのが確認されました。
スーパーボンドC&Bを使って割れた歯根を接着しました。
膿はとまり食事もできるようなりました。
歯肉は健康な状態をとりもどしています。
※治療費用に関しては料金表をご覧ください。
※Webサイト内でご紹介している症例は、あくまでも患者様固有の症例ですので、実際には患者様によって治療期間や、治療法など個人差がございます。
歯牙移植
当院では抜歯後の処置として、親知らずなど不要となっている歯の移植をまず考えたいと思います。移植することで隣の歯を削る事もなく、義歯のように不快感もありません。
歯根には歯根膜という膜が付着していて歯と骨を結びつけています。歯根膜には自然治癒力や再生機能、歯と骨の間のクッション材などの役割がありますがインプラントにはそれらの機能はありません。
抜歯する歯や移植する歯の状態、移植するスペースなど条件が整った時に移植が可能となります。
症例1
真ん中の歯が破折しているため抜歯となりました。
それを補うため左の歯を抜歯して真ん中に移植することにしました。
移植後1か月
移植後11か月
被せ物をして健全な歯と同様に噛むことが可能になりました。
移植後16年
経過は良好です。
症例2
歯根に大きな穴が開いていたため予後不良と判断して抜歯、
そこへ、ほかの部位の親知らずを移植しました。
移植後5日
痛みや腫れもなく経過は良好です。
術後3か月
経過良好でしたので、被せ物をいれました
術後17年
患者さんが、「移植したのを忘れていました」とおっしゃいました。
※治療費用に関しては料金表をご覧ください。
※Webサイト内でご紹介している症例は、あくまでも患者様固有の症例ですので、実際には患者様によって治療期間や、治療法など個人差がございます。
2011年9月 8日 « トップへ » 2011年9月14日